【わたしの好きなもの】ごはんの鍋

 

“かたち”にひとめぼれした土鍋

人生初の土鍋を選んだ決め手は、そのかたち。

完全にひとめぼれでした。

まるでごはん釜のような、おもわずふたに杓文字(しゃもじ)をかませたくなる佇まい。

土鍋でごはんを炊くなんて、憧れはあったものの、難しそうだなあと、なかなか手をだせずにいましたが、

この「ごはんの鍋」をひと目みて、この子をうちに連れて帰る!と、あっという間に心が決まりました。

心ひかれたそのかたち。

実はデザイン性だけでなく、おいしく炊くための工夫がつまったかたちになっています。

電子レンジOK!使いやすさがつまった“かたち”

深めのふちは吹きこぼれにくく、鍋蓋との隙間から蒸気を逃してしっとりと炊きあがるつくり。

ごはんはたっぷりおかわり派なので、鍋ごとそのまま食卓に並べておいても、保温効果で熱が逃げにくいのがうれしいところです。

そして思わず、えっと驚いたのが、電子レンジ対応というありがたさ!

残ったごはんはそのまま冷蔵庫にいれて温め直しもOK。

調湿効果があるのでおひつのように保存の器としても使えます。

土鍋といえば、ずっしり、重たい、ゆえにおいしくお米が炊ける。

というようなイメージでしたが、いちばん大きな3合サイズでも想像よりずっと軽くて洗いやすく、収納場所をあまりとらないのも使ってみてうれしいポイントでした。

説明書を読みながら目止めをして、分量のとおりに水を入れ、おそるおそる火にかけて、

固唾をのんでぐつぐつする鍋の前で見守っていた土鍋デビューからはや数年。

いまとなっては、炊飯はもっぱら、この「ごはんの鍋」です。

おかゆを炊いてみたり、土鍋ならではの保温性でシチューやスープなど煮込み料理にも活躍してくれています。

はじめて土鍋で炊きあがったつややかなお米を見た時の達成感。

わーー!と思わず歓声をあげながら口にいれたごはんのふっくらしたおいしさ。

いまでもふたを開ける瞬間に、ほんのりとその感覚がよみがえります。

炊き方は心得たものと油断して、意図しないおこげができることもしばしばなのですが、そんなうっかりも土鍋ならでは!と、楽しんでいます。

すすけてきたり、貫入(かんにゅう)がはいったりと、使った分だけできた跡を見ていると、暮らしを共にしてきた実感がわき、台所道具のなかでも思い入れはひとしおです。

これからも我が家のご飯守として末永く愛用していきたいお鍋です。

中川政七商店 金沢百番街Rinto店 豊子 明希

 

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