【発表】地産地匠アワード2025の授賞商品が発表されました
2024年より主催するデザインアワード「地産地匠アワード2025」において、グランプリ1点、準グランプリ1点、優秀賞2点を決定いたしました。
授賞発表式は2025年9月3日(水)東京にて開催。さらに10月23日(水)より「中川政七商店 渋谷店」や「ニュウマン高輪店」など直営店およびオンラインショップにて、受賞作を展示・販売する企画展を実施いたします。
<授賞商品>
■グランプリ:“ちょうど良い寿命”を持つ吉野檜の「大門箸」(奈良県)
箸は料理を美味しく食べるための道具であり、目立たない「名脇役」のような存在でいい。そこで、箸先を極限まで細くす ることで、料理の繊細な味わいを引き立てることを考えました。試作を重ねる中で、片側をあえて太めに残す非対称型に することで、持ちやすさと美しい所作を生み出せると気づきました。さらに、通常の利久箸に使われる杉ではなく、木目が 素直で強度のある吉野檜を採用。刃物仕上げの箸先は口当たりが滑らかで、より繊細な食体験を提供します。
メーカー:株式会社 廣箸 中磯 まき子
デザイナー:A4/エーヨン 菅野 大門
■準グランプリ:製織の“偶然”をデザインに昇華した「KOHABAG -久留米絣-」(福岡県)
福岡県南部・筑後地方で織られる久留米絣は先染めの織物で、染め分けた糸(絣糸)を用いて文様を表現します。その製織工程で生まれる柄のズレを錯視効果として捉え、オリジナル柄「Optical illusion Ikat」を考案し、バッグに仕立てました。約38cm幅の小幅生地を無駄なく活用し、どの柄や色でも魅力が映えるよう、シンプルで機能的なデザインに仕上げています。
メーカー:下川織物 下川強臓
デザイナー:Hana Material Design Laboratory 株式会社 光井 花
■優秀賞:使い捨てから“愛着を育む道具”へ「三河軍手」(愛知県)
使い捨てではなく、使うほどに愛着が深まり、長く寄り添う軍手です。原料の「特紡糸」は三河地方発祥のリサイクル糸で、市場に出せない「B格」のワタを紡ぐことで独特の温かみある風合いを生み出します。さらにポリウレタンを加えてフィット感と保温性
を高め、カラーネップ糸で選ぶ楽しさも添えました。
メーカー:石川メリヤス有限会社 大宮 裕美
デザイナー:Rosey Aphrodina 久保田 千絵
■優秀賞:誰にでもフィットする、斜行から生まれたインナー「スパイラルインナー」(大阪府)
包帯のように斜めに肌へ沿うフィット感を持つウェア。斜行ニットで縦横+バイアスに伸縮し、動きに自然に寄り添います。綿100%強撚糸に縮絨をかけ、無縫製で仕立てたストレスフリーな着心地。襟ぐりからも着脱できるユニバーサルデザインです。
メーカー:株式会社アイソトープ 浅田 好一
デザイナー:特定非営利活動法人ユニバーサルファッション協会 川村 岳彦、錦織 悦子、佃 由紀子
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 加藤 貴司
■審査員奨励賞:シルッキアップサイクルブランケット(群馬県)
衣服を仕立てる際に生じるシルクの裁断くず。小さな端切れにも、蚕が紡いだ糸の力は宿ります。夏は涼しく、冬は温かい。その機能を生かすため、裁断くずを集めて繊維同士を絡ませ、一枚のブランケットに仕立てました。糸から服になるまで、ほとんどゴミを出さない生産を実現し、素材を最後まで使い切る思いから生まれたものづくりです。
メーカー:Texbox 澤 利一
デザイナー:桐生整染商事株式会社・SILKKI 川上 由綺
■審査員奨励賞:ATSUZOKO(栃木県)
現代の「厚底靴」から着想を得た、厚さ8cmの「厚底日光下駄」。もともとの日光下駄は、急な坂道や雪道でも歩きやすいよう「草履」と「下駄」を一体化させた独自の形が特徴です。その伝 統を受け継ぎつつ、現代ファッションと融合させました。日本人としてのアイデンティティを深めたい、自分らしさを際立たせたい人に向けた、新しい選択肢です。
メーカー:日光下駄 山本 政史、中山 美穂
デザイナー:株式会社あを 青栁 徹
詳細な商品の情報、ならびに授賞コメントはこちらより、合わせてご覧ください。
<地産地匠アワード2026 エントリー開始>
2025年9月3日より、2026年度のエントリーを開始しました。締め切りは2026年1月31日まで。全国各地からのご応募、心よりお待ちしております。応募要項はこちらよりご確認ください。

