絶大なインパクトの奥に、港町の手仕事が詰まっています。加賀谷旗店の国際信号旗フラットバッグ

日本各地から五十を越える作り手たちが集う中川政七商店主催の合同展示会「大日本市」。 その運営を担うメンバーは、日々、全国の作り手と交流し、年間何百という品物に出会う、いわば「いいもの」の目利き集団。 この連載では、そんな彼らが「これは」と惚れ込んだ逸品をご紹介。実際に使ってみての偏愛を語ります。

語り手:松山 千恵

中川政七商店主催の展示会「大日本市」の実行委員。 8年間の直営店長を経て、全国の観光地で提携する土産店「仲間見世」 のアドバイザーを務める。 たくさんのモノに触れ合うなかで、それぞれの良さを発見し、自分らしい物と量を整えていく暮らしが好きです。

ブランド:加賀谷旗店  
推しの逸品:国際信号旗フラットバッグ

大漁旗を染め上げる時と同様に、生地に刷毛で手書きする「引き染め」という技法を用いて、ひとつひとつ丁寧に手作業で染め上げられ、染跡が程よいムラになっており手仕事のぬくもりを感じられます。

普段は函館空港内のお土産もの店「函と館」でのみ販売されている、インパクト絶大なバッグ。港町の函館らしく、持ち手はロープ、生地のデザインは船の国際信号旗をモチーフにしたものです。これひとつあると、どんなシンプルな服もパッと人目を引くスタイリングに。両面違うモチーフなので、気分に合わせて見せ方を変えられます。




見た目で選んでも楽しいのですが、実用面も気が利いています。やわらかい生地はクルクル畳めばコンパクトに。書類はA4が余裕をもって入りますし、少々重いものを入れても丈夫な持ち手がしっかり本体を支えてくれます。肩にも食い込まず疲れにくいです。



フラットに使うよりは、あれこれ入れて立体感を出す方がロープとのバランスも取れて個人的には好みです。細かなものは内ポケットに入れておけば迷子にならず、強力なマグネットの留め具が中身を保護してくれます。

何より好きなのは、手仕事を感じる染めや線のゆらぎ。函館で実際に旗をつくっている加賀谷旗店が、染料を含ませた刷毛を使って一枚一枚染めています。



インパクト勝負のようで、実は函館を感じる手仕事。知るほど、使うほど好きになるバッグです。

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