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工芸は、人の手から生まれた、暮らしに寄り添う道具です。
使い続けるうちに愛着が宿るからこそ、
壊れたり使われなくなっても捨てるには惜しく、
家の中で眠ってしまうこともあるはず。
中川政七商店は、
“日本の工芸を元気にする!”をビジョンに掲げる企業として、
「つくる」だけでなく、
「使われなくなったものの行き場をつくること」
にも向き合います。
Craft, Care, Circulation.
その頭文字を名に持つ「C KOGEI」は、
ご家庭で眠る道具や衣類を回収し、
修復・再流通を経て、再び暮らしへと戻す取り組みです。
つくる・つかう・しまう。
その循環の輪をひらき、
日本の工芸が百年先も続きますように。
工芸は限りある資源からつくられる 私たちの暮らしを彩る工芸の品々の多くは、自然の素材から作られています。そして、素材自体の枯渇や採取する人手の不足など、ほとんどの工芸が原料の課題に直面しています。毎日の食卓で活躍する陶磁器の原料である「土」もそのひとつ。日本各地に鉱山はありますが、実は陶磁器作りに適した「土」ばかりが採れるわけではありません。特に、うつわの成形に大きな役割を果たす「粘土」は希少で、各産地ではそういった限りある資源を大切にしながら、ものづくりを続けています。
機能やデザインにほれ込んで購入し、大切に使ってきた愛用の品。十分に気を付けていても、割れてしまったり、傷がついてしまったりすることはあると思います。また、自分の生活の変化によって使用する機会が少なくなるものもあるでしょう。そういった品々を店頭で回収し、修復・再流通を経て暮らしの中へと戻していく。それによって産地や作り手の資源が増え、再びものづくりを行うことができる。「C KOGEI」は、そうした循環の輪を開くプログラムです。愛用品をただ捨ててしまうのではなく、手放した〝その先〟を皆さんと考えていきたいと思っています。
直せるものは直して、また使う 回収した道具を再び暮らしの中へ戻すための手段のひとつが「修繕」です。素材や作られ方もさまざまな工芸の品々を、職人の技術によってつくろい、蘇らせる。この夏は、「金継ぎ」による陶磁器の修繕がスタートします。金継ぎと言っても、〝金〟を使うのは最後の仕上げのお化粧部分で、うつわを接着し、欠片が足りない部分を埋める修繕の主役は「漆」です。また、金の部分は銀で代用したり、そのまま漆で仕上げたりすることも。さまざまな表現が可能で、修繕した後の方が魅力的に見えることもあるというのが、金継ぎの魅力のひとつ。誰かの愛用品が生まれ変わって、また誰かの愛用品になっていく。そんな循環を目指しています。
修復が難しいものは原料の土に戻し、新たなものづくりに 修繕が難しい品に関しては、原料の土に戻す「再資源化」を経て、新たなものづくりの素材として活用していきます。元々は自然素材から作られている陶磁器ですが、高温で焼きしめていることで、そのままでは土に還ることがありません。「C KOGEI」では、陶磁器用の土を作る専門の工場と協力し、回収した陶磁器をリサイクル陶土という形で土に戻します。その土をまた原料として使っていくことで、新たなものづくりに繋がっていきます。
2026年8月1日より、「陶磁器の金継ぎ修理」の受付をスタートします。
割れたり、欠けたり、ひびが入った器を、捨てるのではなく、自らの手を入れ、職人の技によって修理し、使い続ける。
工芸に脈々と受け継がれてきた「ものへの深い愛着と向き合いかた」を、現代の暮らしに提案します。
陶磁器(陶器・磁器)の食器や日常使いの器が対象。さまざまな状態のお品物に対応します。
価格は、修復の技法や破損の状態によって異なります。お品物を拝見したうえで仮見積後、工房での本見積をもって金額が確定いたします。本見積には、金継ぎ修理費のほか、ケアサービス料、送料などが含まれます。
磁器のうつわ
大きさ:φ8 × H6 cm
破損内容:割れ6カ所、欠損1カ所
仕上げ:金丸粉
修理費用:4万円程度
磁器の急須の蓋
大きさ:φ7cm
破損内容:割れ4カ所、欠損1つなど
仕上げ:金消粉
修理費用:3万5千円程度
磁器の平皿
大きさ:φ15cm
破損内容:全体的に割れ、欠け、ヒビ
仕上げ:金消粉
修理費用:15万円程度
金消粉(きんけしふん)光沢を抑えた落ち着いたしっとりとした質感が特徴です。経年で剥がれる可能性があるため、観賞用やたまにしか使わない器・骨董品になじませたい方におすすめです。
金丸粉(きんまるふん)磨き上げた鮮やかで強い光沢と高い耐久性が特徴です。漆でしっかり固めるため剥がれにくく、日常的に洗って使うマグカップやご飯茶碗などを華やかに仕上げたい方におすすめです。
ご家庭で使われなくなった陶磁器を、中川政七商店が回収・修復・再流通を通して、再び暮らしへとつなぎます。
陶磁器(陶器・磁器)の食器や日常使いの器を回収いたします。中川政七商店以外で購入されたものや古道具も対象で、例えばキッチン用品や調理道具、花器などの飾り物も含まれます。
お品物の状態については未使用品はもちろん、使用済みで欠け・ヒビ・割れ・茶渋によるシミ・油シミのあるもの、また金継ぎを施したものも回収対象となります。
ご家庭で役目を終えた陶磁器を、緩衝材や新聞紙などで包んでご準備ください。
陶磁器をお持ちのうえ、回収店舗へご来店ください。スタッフへお声がけいただき、お申込みフォームへのご記入をお願いいたします。(お申込みフォームは、【回収対象店舗】にてお配りしております。)
スタッフによるご確認が完了しましたら、感謝の気持ちとして【5%OFFクーポン】をお渡しします。新たな道具との出会いに、お役立てください。
回収した陶磁器は、1点ずつ検品し、必要な手入れをしたうえで再販売またはリサイクル(再資源化)いたします。
回収した陶磁器は、一つひとつ状態を確かめ、必要な手入れをしたうえで、再びお店に並びます。
再流通によって生まれた売上の一部は、作り手や産地へとお返しし、道具の修繕や原材料の購入など、ものづくりを続けるために役立てられます。
また、どうしても修復が難しいものは、砕いて原材料とし、土へと還るかたちで、次のものづくりへ繋がります。
使い続けることも、手放すことも、どちらも大切な選択です。
道具と心地よく付き合っていくための、お手入れ方法をまとめました。
中川政七商店は、“日本の工芸を元気にする!”というビジョンのもと、社会にとっても、働く人にとっても、誇れる“いい会社”でありたいと考えています。
その想いを世界基準で見つめ直すため、私たちは国際的な認証制度「B Corp」の取得に取り組み、2年以上にわたる審査を経て、認証に至りました。
B Corp認証は、私たちにとってゴールではなく、よりよい会社をつくるための出発点です。今後も現状の課題改善に取り組みながら、継続的に活動を深化させていきます。