仲間見世 函館空港ビルデング株式会社

街のブランディングで、集客力アップを狙う

函館空港を運営する「函館空港ビルデング株式会社」が空港内にオープンさせる小売店のコンサルティング依頼からプロジェクトがスタート。しかし、空港全体の売上を上げるには、新しい小売店を作るだけでは、他店舗との競争になってしまいます。本質的な改善の為には、空港の利用客を増やす必要、つまり「函館に来よう!」と思ってもらう必要があります。そこで、函館の魅力をより多くの人に知ってもらう為に、街の魅力を再編集する新たな取り組みとして、函館の街のブランディングも併せて進めることに。

幕末期、日本を代表する貿易港として門戸をひらいた函館には、1階が和風、2階が洋風に設計された函館独特の和洋折衷住宅が数多く存在します。また、函館といえば、夜景、修道院などが有名ですが、夜景には「表夜景」と「裏夜景」、修道院には「トラピスト(男性)」と「トラピスチヌ(女性)」というように「対」になるケースが多い。そして、函館の地名由来には諸説ありますが、函館山のハコ(急な崖)とタテ(髙い丘)という意味からついたという説もあり、地名までもが「対」になっています。そこで函館の魅力を「対」で再編集したコンセプトショップ「函と館」を函館空港内にオープン。

店内では、地元メーカーとともに地域の文化、 物産を身近に感じていただけるように共同開発したオリジナルアイテムを販売。また、中川政七商店で数多くの商品企画に携わる細萱久美が、函館の観光名所、名産を「対」にして紹介する今までにないタイプの旅行本を出版し、街の魅力を多面的に伝える支援も実施。函館空港でしか購入することのできない特別なお土産に出会える場所として、人気ショップとなっています。

函と館 (仲間見世)

函と館 (仲間見世)

産地:北海道函館市
ジャンル:お土産もの屋
コンサルティング期間:2014.07〜2016.01
コンサルティング領域:ブランド/商品/コミュニケーション
店舗デザイン:小林恭・小林マナ (設計事務所ima)
グラフィックデザイン:田部井美奈 (田部井美奈デザイン)
コンサルタント:中川政七
アシスタント:鈴木香代 (中川政七商店)
商品デザイン:太田晴美 (中川政七商店)
書籍編集:細萱久美 (中川政七商店)

函館空港ビルデング株式会社
北海道函館市高松町511 函館空港内
0138-57-8882