中川政七商店主催のデザインアワード、 グランプリは端材から生まれた"ちょうどいい寿命"の箸に決定
中川政七商店主催のデザインアワード、
グランプリは端材から生まれた"ちょうどいい寿命"の箸に決定
受賞作4点を10月より販売開始。作り手への継続的な還元を目指す「地産地匠アワード」
1716年創業の奈良の老舗・株式会社中川政七商店(所在地:奈良県奈良市、代表取締役社長 千石あや)は、当社が2024年より主催するデザインアワード「地産地匠アワード2025」において、グランプリ1点、準グランプリ1点、優秀賞2点を決定いたしました。授賞発表式は2025年9月3日(水)東京にて開催。さらに10月23日(水)より「中川政七商店 渋谷店」や「ニュウマン高輪店」など直営店およびオンラインショップにて、受賞作を展示・販売する企画展を実施いたします。
地産地匠アワードは、「日本の工芸を元気にする!」をビジョンに掲げる中川政七商店による、ものづくりの新たな循環を目指す取り組みです。「地産地匠」とは、〈地元生産×地元デザイン〉のこと。産地のメーカーと地域のデザイナーが協働して生み出すプロダクトを募集し、受賞後の販路まで支援する、唯一無二のアワードです。すべての受賞作を中川政七商店が販売支援することで、メーカーとデザイナーが手を取り合うからこそ生まれる新しいスタンダードを発掘し、作り手とデザイナーの双方への継続的な還元を実現します。
昨年度の受賞作は2024年11月より、中川政七商店の直営店およびオンラインショップで販売を開始しました。グランプリに輝いた漆器「めぶく弁当」(37,400円)は、初回生産分100個がわずか3カ月で完売。また、静岡県木材を用いた準グランプリ「わっぱのケース」(14,300円〜)は、地元・静岡店で他店の約3倍の売れ行きを記録するなど、大きな反響を呼びました。
第2回となる2025年度は、プレエントリー112点、本エントリー69点の応募があり、一次審査で11点を選出。木工、漆器、染織、陶器、和紙など日本各地の多彩なものづくりの中から最終審査を経て、4点が受賞し、さらに2点が審査員奨励賞に選ばれました。
グランプリ"ちょうど良い寿命"を持つ吉野檜の「大門箸」(奈良県)

【特徴】
箸は料理を美味しく食べるための道具であり、目立たない「名脇役」のような存在でいい。そこで、箸先を極限まで細くすることで、料理の繊細な味わいを引き立てることを考えました。試作を重ねる中で、片側をあえて太めに残す非対称型にすることで、持ちやすさと美しい所作を生み出せると気づきました。さらに、通常の利久箸に使われる杉ではなく、木目が素直で強度のある吉野檜を採用。刃物仕上げの箸先は口当たりが滑らかで、より繊細な食体験を提供します。

【評価ポイント】
奈良県南部・吉野地方は、
こうした状況のなか、吉野・下市町の株式会社廣箸と、
そして問屋を介さず、

【応募者】
メーカー:株式会社 廣箸 中磯 まき子
1986年創業の奈良県吉野郡下市町にある割箸メーカー「廣箸」。吉野杉・檜を主に、利久箸や角箸など一本一本独立した高級割箸のみを生産する。
デザイナー:A4/エーヨン 菅野 大門
1983年福島県生まれ。雑貨メーカー「A4/エーヨン」主宰。農家と古物商の祖父を持ち、米作り・物作り・古物売買に親しみながら育つ。発明と実用を両立させ、これまでにない雑貨の開発・デザイン・販売、そして"売れ続ける仕組みづくり"に取り組む。
準グランプリ 久留米絣の"偶然"をデザインに昇華した「KOHABAG」( 福岡県)

【特徴】福岡県南部・
【評価】デザイナーと職人のバランスが見事で、まさに「
【応募者】メーカー:下川織物 下川強臓
デザイナー:Hana Material Design Laboratory 株式会社 光井 花

優秀賞 使い捨てから"愛着を育む道具"へ「三河軍手」(愛知県)

【特徴】使い捨てではなく、使うほどに愛着が深まり、長く寄り添う軍手です。原料の「特紡糸」は三河地方発祥のリサイクル糸で、市場に出せない「B格」のワタを紡ぐことで独特の温かみある風合いを生み出します。さらにポリウレタンを加えてフィット感と保温性を高め、カラーネップ糸で選ぶ楽しさも添えました。
【評価】軍手がこんなにチャーミングに!素材の工夫はもちろん、さまざまなシーンで活躍できる魅力あるプロダクトです。使い捨てではなく「長く愛着を持って使いたい」と思わせる魅力を備え、従来の軍手のあり方を刷新するプロダクトです。
【応募者】メーカー:石川メリヤス有限会社 大宮 裕美
デザイナー:Rosey Aphrodina 久保田 千絵

優秀賞 誰にでもフィットする、斜行から生まれたインナー「 スパイラルインナー」(大阪府)

【特徴】包帯のように斜めに肌へ沿うフィット感を持つウェア。
【評価ポイント】本来は不良とされる斜行を逆手に取り、
【応募者】メーカー:株式会社アイソトープ 浅田 好一
デザイナー:特定非営利活動法人ユニバーサルファッション協会 川村 岳彦、錦織 悦子、佃 由紀子
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 加藤 貴司

審査員奨励賞 「ATSUZOKO」(栃木県)

現代の「厚底靴」から着想を得た、厚さ8cmの「厚底日光下駄」
メーカー:日光下駄 山本 政史、中山 美穂
デザイナー:株式会社あを 青栁 徹
審査員奨励賞 シルッキアップサイクルブランケット(群馬県)

衣服を仕立てる際に生じるシルクの裁断くず。小さな端切れにも、
メーカー:Texbox 澤 利一
デザイナー:桐生整染商事株式会社・SILKKI 川上 由綺
※「審査員奨励賞」は、受賞と販路支援には至らなかったものの、
全国の直営店とECで販路支援をスタート

地産地匠アワードはすべての受賞作の販路支援をすることにより、

大治将典氏(手工業デザイナー Oji & Design代表)
長田麻衣氏(株式会社SHIBUYA109エンタテイメント SHIBUYA109 lab.所長)
坂本大祐氏(クリエイティブディレクター オフィスキャンプ代表社員)
矢野 直子氏(積水ハウス 業務役員 兼 デザイン設計部長)
地産地匠アワードサポーター
本アワードに共感し地域のものづくりの発展にご協力をいただける
協賛金: 一口 30万円
・WEBサイト・授賞式・
・地産地匠アワードのロゴマーク使用許可
地産地匠アワードの説明とあわせて開催するプログラムです。
〈本件に関するお問い合わせ〉
kouhou@yu-nakagawa.co.jp
株式会社中川政七商店
広報 佐藤菜摘
