NAKAGAWA MASASHICHI SHOTEN
CORPORATE WEB SITE
私たちが描く、
元気になった
「日本の工芸」のその先
産地・職人にとって
ものづくりが継続できること
産地やメーカー、職人、担い手など工芸のつくり手は、その土地で培われてきた素材の扱い方、自然とのつきあい方の知恵を、「つくること」を通して、次代へと継いでくれる存在だと捉えています。
これまで中川政七商店では、全国の800を超えるメーカーや職人さんと工芸のものづくりを続けてきました。しかし、近年これまで協業した事業者さんから「残念だけど、もううちではつくれない」という声を耳にすることも増えています。「なんとか自分の代までは……」と奮闘していたら、気づけば、その技術を担う“唯一のつくり手”だったということも。
機能的なかたちの美しさはもちろん、使い手の所作に至るまで考え抜かれて生まれた暮らしの道具は、何百年何千年と続く先人たちの工夫の積み重ねの上に成り立つもの。ひとたび途絶えると、その蓄積を後世へと継ぐことが難しくなります。
私たちが続けている「日本の工芸を元気にする」文化的・経済的な土壌づくり。それは、工芸を生業とするつくり手たちが、その土地で培われてきた独自の技術や文化の担い手、継ぎ手であることに誇りをもち、つくり続けられる未来、そして次代へつながる未来を描くことでもあります。

- ものづくりが継続できる未来では
-
- 安定した需要があり、つくり手が経済的にも自立している
- 文化の担い手として、つくり手として誇りをもって働いている
- 産地独自の素材や技術、文化風習が大切にされている
- 私たちにできること
-
工芸メーカーの自立を支え、
産地の一番星をつくる全国の産地やメーカーに伴走・協働しながら、経営コンサルティングをはじめ、次代のつくり手・担い手を育成。また、展示会やイベントを通じた工芸の魅力発信など、さまざまな産地支援を通して、“つくり続けることのできる”環境づくりに尽力しています。
使い手にとって
暮らしに多様な選択肢があること
私たちは、たくさんの道具に囲まれて生活しています。息つくひまもない毎日では、手軽で便利なものに救われる場面も多々あります。だから、暮らしのなかで扱う道具すべてを工芸品に置き換えるべきだとはまったく考えていません。けれど、「手仕事でつくられた工芸を暮らしに取り入れてみたい」と思ったときに、すでにもう入手することができないという状況を生み出したくありません。


私たちは、日本の工芸を元気にすることを通して、暮らしに“多様な選択肢”を提供したいと考えています。手仕事から生まれるものには、ひとつとして同じものはなく、“ゆらぎ”があります。私たちの毎日もまた、“ゆらぎ”の連続です。“ゆらぎ”を含む手仕事から生まれる工芸を通して、一人ひとりのかけがえのない毎日を、自らのものさしで選び、「心地好い暮らし」を小さく積み上げていく、そんな未来を思い描いています。
- 暮らしに多様な選択肢があると?
-
- 道具を選ぶことに対して自らの視点に意識を向けることができる
- 愛着をもって長く使い続けるように道具と接することができる
- 日本のものづくりを暮らしに取り入れ、文化風習を大切にできる
- つくり手の顔・つくる過程が見える透明性のある買い物ができる
- わたしたちにできること
-
全国800のつくり手とともに、工芸をつくり、伝える。
社名を冠したブランド「中川政七商店」を中心に、日本の風土のなかで育まれてきた工芸の知恵や工夫に学びながら、暮らしの道具を企画・製造・販売。全国約60の店舗やWebサイト、イベントなどを通して届けることで、使い手と工芸の橋渡しをしています。
地域・文化にとって
豊かな循環が持続すること
「日本の工芸を元気にする!」を掲げる中川政七商店の取り組みは、工芸のものづくりを取り巻く状況はもちろん、さらに俯瞰的な視点を含んでいます。
手仕事によるものづくりは、職人はもちろん、その土地で培われてきた歴史や文化、素材やそれを扱う技術、あるいは自然環境などと切っても切り離せない関係にあります。しかし、工芸をつくり続けるだけでは、“日本の工芸という選択肢”を残すことは難しい。工芸の価値を実感し、選び、使い続ける生活者も欠かすことのできない存在です。ただ「いいな」ともの自体のよさを好む人、その土地で培われた文化や風習の価値を大切にしたいと考える人、また、それを共有し、学び合い、交歓できる場も重要になってきます。こうした小さな営みは、産地はもちろん、日本の文化のこれからを形づくることにもつながるのではないでしょうか。
創業から300年を超え、中川政七商店は、ものづくりにおいて「なにを大切にするのか」を常に問われてきました。大量生産・大量消費の時代を経た今、私たちは「つくること」「伝えること」「使うこと」が気持ちよく循環していく未来のかたちを想像しています。豊かな自然のなかで育まれる素材、そこに生活や生業を通して関わる人々、素材を扱うための個別の技術。そうしたものの総体としての“ものづくりの生態系”が立ち現れることで、地域の多様な文化が、その担い手とともに後世へと受け継がれていくのではないかと考えています。

- 豊かな循環が持続すると?
-
- 暮らしに、時代に合った多様な選択肢が残されている
- 地域の魅力で人が集い、地域に根差したコミュニティが生まれている
- 日本中に多様な風景、文化が残り続ける
Concept movie
- クリエイティブディレクター
- 水野学
- 演出・編集
- 八巻尚人
- 撮影
- 柏原聡・宮田昂・柏原孝史・勝野賢
- 撮影アシスタント
- 川上晃司
- 出演
- 仙田祐一郎・仙田憲子・仙田未來・仙田束
- ナレーション
- クリス智子
- プロデューサー
- 奥谷薫・風間純子
